M&A専門誌マール

2013年5月号 223号 : 書評

今月の一冊 『企業買収と防衛策』 有料記事です

 田中 亘 著/商事法務 /7000円(本体)

今月の一冊 『企業買収と防衛策』 田中 亘著 /商事法務 /7000円(本体)   日本の敵対的企業買収と防衛策をめぐる法制度や法理論について、斬新な問題提起を続ける学者として注目を浴びている著者の大作である。すでに発表した論文に、10年にわたる研究成果を基に新たに書き下ろしの論文を加え、今後の日本の企業買収と防衛策に関する法制度のあるべき姿を提言している。

   敵対的買収には非効率な経営陣の交替や経営行動の規律といったメリットがある。著者は株式会社制度の効率性を維持する重要な仕組みであると言う。ところが、日本ではこの仕組みが機能していない。M&Aが増え、2000年代半ばから王子製紙のように公開買付けを使って正面から挑戦する企業も一部出ているが、ほとんど失敗したり断念したりで終わっている。

  事前警告型の防衛策が普及し、対象会社の取締役会が株主の判断に介入できるような仕組みになっていることも影響している。例えば日本電産が東洋電機製造に対して行った買収提案では、東洋電機製造の取締役会が情報提供要求を繰り返した。こうした引き延ばし策に対して買収側は法的に争う道はない。結局、日本電産は買収提案を取り下げてしまった。日本の防衛策のお手本となった米国では、IBMのような有名企業もいざとなれば、敵対的買収の選択肢をいとわず、実現させているのと大きな違いであると指摘する。

  このため、日本では敵対的買収で企業が蘇ったという成功事例が積み上がらず、相変わらず負のイメージを払拭できずにいる。

  さらに、現行制度には買収側に萎縮効果がある。

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買収防衛策 , 法制度 , 裁判 , 書評 , 川端久雄

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