M&A専門誌マール

2015年8月号 250号 : 視点

事業再編とロールアップIPO 有料記事です

 忽那 憲治(神戸大学 大学院 経営学研究科 教授)

  読者の多くはIPOという用語にはなじみがあろうが、ロールアップIPO(Rollup IPO)は初めて目にしたという方も多いかもしれない。小稿では、わが国の事業再編や企業の競争力の強化という視点から、ロールアップIPOの意味について考えてみることにしたい。IPOはInitial Public Offeringと表記されるように、企業が初めて実施する公募による資金調達のイベントであり、未公開企業から公開企業に転身することを意味する。ロールアップは「まとめ上げる」という意味であるが、ここでは同業種の未公開企業を数社まとめて、株式を公開できる規模の1つの会社に組織編成することを意味する。こうしたまとめ上げるプロセスを主導する主体は、複数の未公開企業を統合して新たに設立する企業に対して資金を提供する、いわゆるプライベート・エクイティ・ファームである。レバレッジド・バイアウト(LBO)がアメリカにおいて1980年代後半に減少に転じた後、プライベート・エクイティ・ファームが新たに開発した金融スキームが、このロールアップIPOである。
  ロールアップIPOの仕組みを図示すると、図1に示すとおりである。この図のケースでは、未公開企業3社が統合して新会社を設立することになる。未公開企業の各社のオーナーは、自社の既存の株式と新会社の株式を交換する。この新会社をIPOさせ、株式市場の投資家から大規模な資金調達を実施する。オーナーもこのIPOによって現金を受け取る。オーナーは、新会社との間で数年間の雇用契約を締結することも多い。統合して設立した新会社では、それぞれが小規模な未公開企業の段階では実施することができなかった事業戦略や財務戦略をとることが可能になる。加えて、IPOによる大規模な資金調達を証券市場で行うことによって成長投資を実施し、上場企業として当該業界におけるリーディング企業としての役割を果たすことを目指すものである。

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