M&A専門誌マール

2017年10月25日(水)

データファイル [注目企業のM&A戦略を追う]

エボラブルアジア 国内航空券OTA業界で最大手に~M&Aにより日本発世界的メガベンチャーを目指す~

1.はじめに

  東証1部上場企業のエボラブルアジアは、国内航空券や旅行商品のインターネット販売を主力事業とするOTA(Online Travel Agent:オンライン旅行取引業者)企業である。同社は、別々の企業でオンライン旅行事業を手掛けていた吉村英毅現社長と大石崇徳現会長が、2007年に共同で設立した旅キャピタルを前身とする。2013年にエボラブルアジアに商号を変更した。同社の社名は、"進化"という意味の「Evolve」、"できる"という意味の「Able」、"アジア"という意味の「Asia」を組み合わせたものである。2016年3月に東証マザースに株式を上場させたが、翌2017年の3月には東証1部に市場変更している。

  エボラブルアジアは国内航空券予約のサイト「空旅.com」などを自社で運営するほか、他社が運営する検索・予約サイトに相手先ブランドでOEM供給している。旅行購買におけるインターネット利用やLCC(格安航空会社)の普及に伴う航空券横断検索需要が高まる中、航空券予約やこれに関連する事業分野を拡大させたことが功を奏し急成長を遂げてきた。現在、OTA市場における国内航空券取り扱いでは最大手であり、2017年9月期は売上、利益とも過去最高を更新する見込みである。(図表1参照)(章末注参照)。

  エボラブルアジアは多角化を進めており、売上40億円(2016年9月期)のうち72.4%を占める「オンライン旅行事業」の他に、東南アジアで「ITオフショア開発事業(概要は後述)」を手掛けている。また最近では、急増するインバウンドに対応する「訪日旅行事業」と、提携等を目的とする「投資事業」にも参入した。

  こうしたエボラブルアジアの成長の大きな要因は積極的なM&Aである(図表2参照)。本稿ではM&Aにより成長を加速してきた同社のこれまでを振り返る。

(注)「OTA市場における国内航空券取り扱いでは最大手」は、エボラブルアジアのホームページによる。



2.M&Aにより各事業のスピード成長へ

(1)オンライン旅行事業

  オンライン旅行事業では、国内航空券を中心に旅行商材の比較・販売を行うサイトを運営しており、現在では直販、コンテンツ提供、ホールセール、出張包括手配といった複数の販路を持つ(図表3参照)。特に航空券予約については国内の全航空会社グループと契約する唯一のOTA企業となっており、国内全路線の比較・予約を実現している。これは、前述したOEM供給を通じて航空会社とリレーションを構築してきた成果と伝えられており、また、参入障壁が低いと言われるOTA業界の中でも他社との差異化を生む一因となっている。

  2016年11月からは新ブランドとして総合旅行プラットフォーム「AirTrip(エアトリ)」のサービスを開始した。航空券や新幹線などの移動手段やホテル、旅館、民泊など宿泊施設の最安値を横断検索できるもので…

 

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