M&A専門誌マール

2015年9月号 251号 : 書評

今月の一冊 『日本のM&A―理論と事例研究』 有料記事です

 服部 暢達 著/日経BP社/4200円(本体)

今月の一冊 『日本のM&A―理論と事例研究』服部 暢達著/日経BP社/4200円(本体)  メガバンクの統合が発表された1999年に日本のM&Aは急増し、日本のM&A元年といわれる。それから15年余がたち、今やM&Aは日本企業にとって経営戦略の重要な柱になっている。海外M&Aも活発だ。しかし、日本のM&Aには失敗も多い。経営者がM&Aのことを正しく理解し、実行する力を持つことが不可欠な時代になったとして、著者は本書を執筆した。長年、実務と研究を通じて日本のM&Aを観察してきた第一人者の警世の書である。

  著者は、M&Aは総合格闘技だという。会社法、組織再編税制、企業結合会計などの理解が欠かせないとして、それらの概要を説明している。M&Aが難しいのは当事者間で価格(価値評価)が合意されても、会社法や金商法上、実行方法(ストラクチャリング)が幾つもあることだ。税制などM&A関連諸制度を検討して、最適な方法を編み出す必要がある。その具体例がわかり易く示されている。さらにその方法が決まったとしても、契約書をどう作成するかという問題がある。後で致命的な打撃を与えることも実例で紹介されている。

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