M&A専門誌マール

2016年12月号 266号 : M&A戦略と会計・税務・財務

第114回 「顧客の心に蓄積される価値」に関する評価モデルの提案 有料記事です

 野添 峻司(PwCアドバイザリー合同会社 シニアアソシエイト)

1. はじめに

1-1. ブランド品とコモディティ品

  最新のスマートフォン発売に1000人以上が行列をなし、100万円超の高級レザーバッグが5年待ちとなる。その本来の機能は、最新のスマートフォンであれば、移動可能な端末での遠距離会話であり、高級レザーバッグであれば、手回り品収納である。しかし、それを求める消費者は、その商品に唯一の価値を感じ、顧客となり、さらにはアンバサダーの役割をも担うようになる。他の通話品質が多少良い携帯電話も、他の革が傷つきにくいバッグも、比較どころか検討対象外かのように映る。

  こういった文脈でその行動に影響を与える要因を語るとき、ブランドというキーワードが登場する。先のような製品を付加価値の高い商品(= ブランド品)とすると、その一方は付加価値の低い商品(= コモディティ品)といえる。後者は大きくは変わらない(と思われる)基本的な機能を厳しく確認され、消費者からの口コミに晒され、常に複数の類似品と比較される。例えば、どこの家庭にもある家電製品など、特に基本機能のみを備えた中~低価格帯では、十分な利益を出すことが難しい場合も多い。

  顧客が商品の味方をしているかのような、高い「価値」を持つブランド品と、消費者が商品に敵対しているかのような、競合品と「比較」されるコモディティ品が拮抗する社会。その中で特に成熟市場である先進各国では、比較される市場から抜け出すため多くの企業がブランドを利用した価値の向上を目指している。

  現在すでに、ブランドに関わる評価モデルは複数あるが、その多くはコーポレートブランドを測る目的で、顧客・従業員・株主などのステークホルダー全体の価値を包括したトップダウンアプローチが多い。またその分類として、マーケティング目線でブランドの優位性を測定するもの、財務諸表や株価指標を用いた財務的なもの、またそれらを併用したものがある。しかしその有用性については、多くの場合、議論の途上である。

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