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ベンチャー企業のイグジット戦略
2017年6月号 272号(2017/05/18発売)

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[座談会]海外M&A案件における表明保証保険の実務と利用上の留意点

[対談・座談会]
[座談会]海外M&A案件における表明保証保険の実務と利用上の留意点 有料記事です

 清原 健(ジョーンズ・デイ法律事務所 弁護士 ニューヨーク州弁護士)
 スティーブン デコセ(ジョーンズ・デイ法律事務所 カリフォルニア州弁護士 外国法事務弁護士)
 羽田野 順(マーシュ ジャパン アシスタント バイス プレジデント)
 ブレント ベル(マーシュ ジャパン アシスタント バイス プレジデント)

-- 最近、表明保証保険への関心が高まりつつあり、特に海外案件において、日本企業もその活用の検討を迫られるようなケースも増えているようです。本日は、海外の実務に詳しい弁護士の方々と、保険仲介ビジネスを展開されている専門家の方々に、表明保証保険の実務をご紹介いただき、日本企業がその有用性をいかに判断するか、また、利用しようとする場合の留意点について、ご議論頂きたいと思います。   まず自己紹介からお願いします。 はじめに 清原 「ジョーンズ・デイ法律事務所、M&Aプラクティスグループのパートナー、清原 健です。業務ではM&Aを中心に企業法務全般のアドバイスをしていますが、特にクロスボーダーの事案が多い点が特徴です。ディールに関わることが多いのですが、最近はM&Aに絡んだ紛争案件も増えています。今日のテーマである表明保証保険や表明保証違反に伴う補償については、今のところ紛争になることは多くはないのですが、今後は市場環境が大きく変動した場合に問題となることが多いMAC OUT Clauseをめぐる争いとともに、保険金請求などを巡る紛争事例が海外で増える可能性があるのではないかと考えています。そういう観点も視野に入れて、今日の議論を楽しみにしています」 デコセ 「ジョーンズ・デイ法律事務所、M&Aプラクティスグループのパートナー、スティーブン・デコセです。外国法事務弁護士として企業法務全般をカバーしていますが、特にクロスボーダーのM&Aとそれに付随する実務を担当しています。日本企業からの依頼は米国法に関するものが中心ですが、PE(プライベートエクイティ)ファームのM&A案件も扱っています。今日のテーマである表明保証保険は、最近、日本企業のアウトバウンドのM&A取引(IN-OUT)で、特にPEファームが売り手の場合に、課題の多いテーマとなっています」 羽田野 「マーシュ ジャパンの羽田野 順です。マーシュは保険仲介およびリスクアドバイザリーのサービスをグローバルに提供しています。私は、PEファームの投資案件やM&Aに関するリスク・デュー・デリジェンス、保険手配などのサービスを保険代理店として専門に行っています。本日のトピックである表明保証保険については、保険の仲介という立場で、複数の保険会社と交渉して、その中から適切な保険会社を選定したり、複数の保険会社を組み合わせて最適なプログラムを構築・手配するといったサービスを提供しています。また、表明保証保険に付随して、例えば環境汚染リスクに対応する保険などのソリューションも提供しています」 ベル 「ブレント・ベルと申します。マーシュジャパンに3年在籍していますが、その前はニュージーランドのマーシュにおりました。インターナショナルマーケットと日本のマーケットの双方の経験がありますので、マーシュのグローバルネットワークを活用し、M&Aに関するリスクマネジメントサービスの提供を行っています」 表明保証保険とは -- まず、表明保証保険とは何かというところから、お願いします。なお、この座談会に合わせて、米国の実務について「米国のプライベートエクイティ取引で増加する表明保証保険」と題する寄稿をいただいておりますので、読者には、是非そちらもご参照頂きたいと思います。

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第115回 対外M&Aに伴う「のれん」にどう向き合うか

[M&A戦略と会計・税務・財務]
第115回 対外M&Aに伴う「のれん」にどう向き合うか 有料記事です

 山内 利夫 (PwCアドバイザリー合同会社 ストラテジスト)
1.はじめに   日本企業において「(正の)のれん」を計上する企業が増えている。有価証券報告書に「のれん」計上の旨を記載している企業の数は、2000年度には489社であったが、2014年度には1236社となった。また、のれんの総額、およびのれん総額が総資産に占める割合は2000年度には1兆9690億円、0.3%であったが、2014年度には23兆5970億円、1.1%となった(図表1)。反面、のれん増大に伴う減損リスクの高まりも推定される。PwC調べでは、2015年度の有価証券報告書の連結損益注記に「のれん」および「減損」について記載した企業は278社あった。   本稿では、増加する「のれん」の現状を踏まえ、経営者がのれんとどのように向き合うべきかについて考察する。まず日本の会計基準および国際会計基準における「のれん」の扱いについて整理する。次に、日本企業における「のれん」の計上状況とM&Aとの関係について分析する。その結果を踏まえて、「のれん」増加の背景を考察しつつ、M&Aが投資手段として一般化しつつある現代において「のれん」由来のリスクを極小化するための留意点について述べる。   なお、本稿における認識と考察は筆者によるものであり、所属先であるPwCを代表するものではない。また、関連する寄稿として「第67回 のれんの源泉に関する一考察」も参照されたい。 2.日本および国際会計基準におけるのれんの扱いと減損処理   企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」第31項によれば、「のれん」は受入資産および引受負債に配分してもなお残る「取得原価との差」を表す。取得原価が受入資産および引受負債の額を上回る場合は「正ののれん」、下回る場合は「負ののれん」が発生することとなる。

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買収防衛策の導入状況

[M&Aスクランブル]
買収防衛策の導入状況 ~導入社数は437社とピーク時から9年連続の減少、CGコードの普及により、防衛策の導入・継続にはその必要性・合理性の説明がより一層求められる

1.はじめに  レコフM&Aデータベースの防衛策データによると、2017年4月27日現在、買収防衛策(以下、「防衛策」)を導入しているのは437社(図表1)。うち178社が2017年中に更新時期を迎えるが、そのうち9割が5月、6月の定時株主総会終結時までとされている。このレポートでは、今年の定時株主総会での導入・更新状況を占うため、16年5月以降17年4月27日までの防衛策の新規導入・更新・中止の状況についてまとめてみた。なお、16年4月末までの状況については、2016年5月11日のM&Aスクランブル(以下、「前回のレポート」)をご参照ください。 2.新規導入企業  2016年5月以降、現在までに防衛策を導入した企業は、エスケー化研、大井電気、マルシェ、インターアクション、ファースト住建の5社で、すべて「事前警告型」だった。市場別では東証1・2部上場企業が3社、ジャスダック上場企業が2社。すべて定時株主総会の承認を得て導入した。マルシェは、防衛策の導入・継続などを株主総会の決議事項とする定款変更も行った。  対抗措置発動時の手続きについては、3社が「折衷型(委員会設置型・株主意思型)」。取締役会決議で発動できるとしながら、特別(独立)委員会の勧告があった場合等には株主意思確認総会を開催するというタイプで、取締役会の恣意的な判断を防止する仕組みを担保している。残り2社は「取締役会決定型 委員会設置型」だった。そのほか買付基準、評価(熟慮)期間、有効期間は、5社全て「20%以上」、「90日まで」、「3年」と同一で、ここ数年の傾向に変化は見られない。 3.非継続(中止)企業  2016年5月から2017年4月27日までに防衛策を中止した企業は…  

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オークション理論とM&A

[寄稿・寄稿フォーラム]
オークション理論とM&A - 日本企業はなぜ高値掴みをしてしまうのか? “勝者の呪い”に陥らないために - 有料記事です

 マール企業価値研究グループ
  総合電機メーカーの東芝は、2016年3月期決算において、10年前に約5400億円で買収した米ウェスチングハウスを含む原子力事業で約2600億円の減損計上を迫られた。持続的な成長を目指し、成熟する日本から世界市場に活路を見出すIn-OutのM&Aは、グローバル化を図る日本企業の成長戦略の一つとして定着してきたが、製薬業界や食品業界など、後に多額の減損を強いられ、M&Aが価値創造に寄与していない例も少なくない。買収後の統合(PMI)がうまくいかなかったり、想定外の事態が発生したりするなど、案件ごとに失敗の理由はさまざまであろうが、そもそも高く買いすぎたことも一因に違いない。特に、売り手主導型のオークションで競り勝った案件ほど、高値掴みの傾向があると思われる。   本稿では、ミクロ経済学のオークション理論を用いて、買い手が高値掴みをしてしまう理論的背景を考察するとともに、M&Aオークションにおいて買い手や売り手がとるべき合理的な行動についても考えてみたい。M&Aの遂行は決して目的ではなく、M&Aを通じた株主価値創造こそが重要であることを忘れてはならず、本稿が“勝者の呪い(Winner’s Curse)”に陥らないための行動指針となれば幸いである。 1. オークション方式の類型   Yahoo!やeBayなどのオンライン型オークションも広く普及し、オークションは個人にとっても身近な存在になってきたが、先ず始めに、オークション方式の代表的な4つの類型について簡単にまとめてみたい。

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2016年1-12月の全国・地域別M&A状況

[M&Aスクランブル]
2016年1-12月の全国・地域別M&A状況 地方のM&A~中小企業の事業承継・事業再生と地域金融機関の対応~

1.2016年のM&Aは全国的に活発化。うち、「北海道・東北」の買い手は5割増加  47都道府県に本社を置く日本企業が2016年に実施(発表)した地方別M&A件数全体を買い手(当事者1)、売り手(当事者2)別に集計して2015年と比較してみると、買い手が2227件、売り手が1872件でそれぞれ前年同期比10.4%増、7.6%増となった(図表1)。都道府県別では、東京都に所在する企業が買い手となる案件が1411件、9.5%増、売り手となる案件が1000件、6.2%増で、それぞれ全体の63.3%、53.4%を占めており依然として東京に集中しているといえるが、他方、東京都以外の地域の買い手となる案件は816件、12.1%増、売り手となる案件は872件、9.4%増と東京都よりも増加率が高いため、東京都以外でもM&Aが活発化しているといえる。  これを全国6ブロック別に比較してみると、それぞれ全国的に活発だったことがわかった(図表1)。特に「北海道・東北」で買い手が78件、56.0%も増加し、売り手も134件、36.7%増と増加率が高かった。地銀や地元の信用金庫などが出資する投資ファンドが買い手のM&Aが目立った。  そのほか、「関東・甲信越」で買い手が1545件、8.3%増、売り手が1225件、7.5%増、「北陸・中部」で買い手が141件、6.8%増、売り手が122件、7.0%増、「九州・沖縄」で買い手が85件、34.9%増、売り手が99件、15.1%増と、買い手・売り手ともに増加した。「近畿」では買い手が306件、13.3%増、売り手が215件、6.1%減で、買い手側で勢いを増した。「中国・四国」では買い手が72件、5.3%減に対し、売り手が77件、6.9%の増加だったが、買い手・売り手ともに減少した地域はなかった。  47都道府県に本社を置く日本企業の経営者や創業家が株式の一定規模を売却した、あるいは事業を売却したいわゆる「事業承継案件」は299件あった。2014年の240件、2015年の263件に続き増加している。2016年12月には、団塊世代の引退時期の到来を念頭に、中小企業庁が「事業承継ガイドライン」を策定。事業承継に向けた早期・計画的な準備の重要性や課題への対応策、事業承継支援体制の強化の方向性等について取りまとめた。事業承継・事業再生に係わる中小企業への支援体制の構築で、今後益々活発化していくとみられる。 2.全国6ブロック別M&A動向 ①北海道・東北地方  買い手の78件を業種別にみると、「その他金融」が17件、調剤薬局・ドラッグストアなどの「その他小売」が14件、リースなどの「サービス」が8件あった(図表2)。  「その他金融」では、投資ファンドの増加が目立った。岩手銀行などが出資し、いわぎん事業創造キャピタル(盛岡市)と事業創造キャピタル(新潟市)が共同運営する岩手新事業創造ファンド1号投資事業有限責任組合(盛岡市)が医療機器基盤技術開発・製造販売ベンチャーのセルスペクト(同)に資本参加したほか、一般財団法人旭川産業創造プラザ(北海道旭川市)と旭川信用金庫(同)など道北地域の4信用金庫が出資する有限責任事業組合道北産業応援ファンド(同)が企画・広告代理業のえびすけ(同)などに資本参加するなど、地銀、地元の信用金庫などが出資するファンドによる地域支援の動きが活発化した。  「その他小売」では、東証1部上場のアインホールディングス(札幌市)による保険調剤薬局経営の葵調剤(仙台市)の買収、メディカル事業・フードサービス事業などのMiK(青森市)による経営再建中の百貨店、中三(同)の買収などがあった。「サービス」では、東証1部上場のカナモト(札幌市)による九州の建機レンタル大手のニシケン(福岡県久留米市)の買収が67億7500万円と目立った。  売り手の134件を業種別にみると、環境調査・クリーニングなどの「サービス」、調剤薬局などの「その他小売」が各17件と、買い手同様に多かった。  「サービス」では、エア・ウォーターの全額出資子会社でLPガス販売の北海道エア・ウォーター(札幌市)による環境調査の環境科学研究所(北海道函館市)の買収や、東証1部上場の白洋舎(東京)による北海道旅客鉄道(JR北海道、札幌市)の孫会社でリネンサプライ事業・クリーニング事業の北海道リネンサプライ(同)の買収があった。同社には繊維加工品販売の広瀬商会(東京)も追加出資した。「その他小売」では、調剤薬局事業の阪神調剤ホールディング(兵庫県芦屋市)による同業の医薬品情報センター(宮城県大崎市)の買収、東証1部上場で石油卸のカメイ(仙台市)による調剤薬局運営のエイエム・ファーマシー(宮城県大崎市)の買収など、調剤薬局に対するM&Aが目立った。そのほか・・・ *月別の「全国・地域別M&A状況」は、マールの「地方のM&A ~中小企業の事業承継・事業再生と地域金融機関の対応~」にて掲載中です。 *「2015年1-12月の全国・地域別M&A状況」はこちら  

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2017年1-4月のM&A件数と金額

2017.04.30現在 集計

  IN-IN IN-OUT OUT-IN 合計
件数 (件) 632 201 51 884
増加率 3.8% 2.0% -29.2% 0.7%
金額 (億円) 6,337

27,653

6,765 40,757
増加率 -63.0%

93.7%

-26.7% 0.3%

 *2016年1-12月の日本企業のM&A動向は、こちら

■第17回マールM&Aセミナー|2017年6月22日(木)開催|教科書には載っていないグローバルM&Aの実際(難所と勘所)~社運を賭けた買収プロジェクトの現場から~(日本板硝子 加藤氏)

 

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